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SCS Vol.1
アトミック・サバイバー 〜ワーニャの子どもたち

2008年9月〜10月、再演ツアー決定!

青森県六ヶ所村のフィールドワーク映像や、賛成派・反対派の取材、労働者たちのルポルタージュと、チェーホフの『ワーニャ伯父さん』の世界がユーモアたっぷりに交錯する―2007年東京国際芸術祭で初演されたドキュメンタリー演劇が、いよいよ全国ツアーに出ます!
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核エネルギーサバイバル時代、「休むことなく働き続けましょう」
チェルノブイリ原発事故から20年。あれは、かのチェーホフの国で未来の「明るい」生活を夢見た“ワーニャ伯父さん”から約100年後のことだった—そして現在、日本の「アカルイ」電気生活を支える原発は55基、さらに13基の追加が予定されている。このアトミック・ワールドに暮らすわたしたちの未来は…。
核燃料再処理工場試運転中の六ヶ所村や、各地の原子力発電所のフィールドワークをもとに、核エネルギーを生み出すパワーの源を〈あかるく〉照らすポストドラマ演劇—アトミック・サバイバー

「今演劇が、社会にコミットするとは、こうした筋道で、事実を伝えること以外にないのではないか。」(内野儀「芸術新潮」2007年4月号)

「演劇」について 阿部初美

「演劇とはなにか」ということを今回はよく考えさせられている。
私なりに定義を試みたいと思う。
演劇にはまず「世界の鏡」としての役割があると思う。「鏡」は認識をうながす作用を持つ。「世界」を描くとき、その本質にどれだけ近づくことができるか。ふだん気にもとめずに通り過ぎてしまいそうな物事の後ろにそれは隠れている。立ち止まってよく見ること。何故そうなのか考えてみること。
より事の本質に近づくことができたら、「ヒトはどのように生きてきたか、生きているか、生きるべきか」についての認識や問いを促すことができるだろう。
それには、物事を一つの方向からではなく、複数の視点から視ていくことが必要になる。そしてより意識化されていない、あるいはまだ十分に語られていない物事に近づく必要がある。
しかし、そこに近づくには当然ながら忍耐がいる。たぶんそこは、矛盾や葛藤やカオスや、知ることが痛みに直結するようなことに満ちている。しかし、臭いものにフタをして放置すればどんなことになるかは歴史が語っている。いかにして事の本質に近づくか、またそれをどのように観客に手渡すか、を考えることが私たちの仕事であるのだ。

また「演劇」とは演じられた劇と書く。一般的に演劇というと「舞台上で俳優によって演じられる筋書きのあるドラマ」という印象が強い。
英語では演劇をPlayとも、独語ではSchauspiel(Schauは「見せること」「視点」などの意、SpielはPlayと同義)とも言い、どちらも「遊び」「ゲーム」といった意味合いを持つ。日本語の「劇」という文字も、あまり知られてはいないが「たわむれ」という意味も持つものである。
今回の私たちの劇には起承転結のはっきりした筋書きはなく、断片的な、自立したシーンの連続で成り立つようなものである。「劇」の持つ「たわむれ」の意をくめば「演劇」にもこんな幅があってもよいのではないかと日々感じている。
わたしは「演劇」というものを以上のように考えている。
今回の「原子力エネルギー」のテーマも以上のような基本的な考えは同じであり、「賛成・反対のメッセージを送ること」が目的ではない。
作品化を決意を促したのは、核燃料施設のある村の住民の方からの「事実を伝えてほしい」という言葉だった。この作品は、多くの方々の取材協力で成り立っている。この場をかりてお礼申し上げます。
(初演当日パンフレットより)

初演データ

「アトミック・サバイバー 〜ワーニャの子どもたち」
(東京国際芸術祭2007/にしすがも創造舎演劇上演プロジェクトvol.4)

2007年2月22日(木)〜25日(日)
にしすがも創造舎特設劇場

キャスト
野村昇史
谷川清美
福田毅
永井秀樹

スタッフ
構成・演出|阿部初美
ドラマトゥルク|長島確
テキスト|長島確 谷川清美 阿部初美
美術|田原奈穂子
照明デザイン|田島佐智子
照明オペレータ|高島里香
映像|須藤崇規
音楽|西井夕紀子
音響|木下真紀 田中智佳
宣伝美術|佐藤慎也
小道具|内部美玲 大城達郎
演出助手|田中智佳
舞台監督|弘光哲也
インターン|片岡美佐子 小島寛大
YAMP |片倉紗衣 千葉乃梨子 西尾佳織 韮澤大地 増田豪介 中村美登里
    山浦幹子
制作助手|丑山佐枝子
制作|大久保聖子(NPO法人アートネットワーク・ジャパン)

主催|NPO法人アートネットワーク・ジャパン
特別協賛|アサヒビール株式会社
協賛|株式会社資生堂 トヨタ自動車株式会社 松下電器産業株式会社
助成|財団法人アサヒビール芸術文化財団
後援|豊島区

協力
「花とハーブの里」(六ヶ所村) 鎌仲ひとみ 澤口佳代 根本がん 武田裕子
hirapress+ media CLUBKING 林紀子 西村明也 冨田了平 山田哲広
大泉七奈子 大滝千里 岡崎イクコ 凪景介 佐藤泰紀 住吉梨紗 原子力情報資料室 クローフィッシュ 円企画 青年団 中野成樹+フランケンズ(順不同)

ポスト・パフォーマンス・トーク・ゲスト
23日(金)19:30|ヤノベケンジ(現代美術家)
24日(土)19:30|大林ミカ(NPO法人環境エネルギー政策研究所副所長/「自然エネルギー促進法」推進ネットワーク副代表)

同時開催
hirapress+写真展『link −みんなのひかり−』

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初演時の予告編

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